月別: 2017年10月

ワークショップ「世界の知識を翻訳しよう」を開催いたしました

さる2017年10月28日(土)、IRC設立20周年・ウィキペディア日本語版始動15周年記念ワークショップ「世界の知識を翻訳しよう」を開催いたしました。

当日は台風が近づいておりあいにくのお天気だったのですが、たくさんのご参加をいただき、盛況のうちにイベントを終えることができました。

翻訳という観点から、ウィキペディアのこれまでのことと最新の動向について、4人の登壇者の方にお話しいただきました。
日本語版が始動して15年の間に広く普及したウィキペディアですが、閲覧はしていても、記事の作成・翻訳といった段までは携わっていないという方も多いのではないでしょうか。今回のワークショップでは、実際に記事の翻訳に携わっていらっしゃるみなさまから直接お話をうかがうことができ、たいへん興味深く聞かせていただきました。

ワークショップ後半では、登壇者・司会者のみなさまに助けていただきつつ、参加者の方々が実際に記事の翻訳に挑戦する時間が設けられました。
マニュアル・ドキュメンテーション等が存在していても、実際に手を動かしてみると分からない点が出てくることも多くあります。その際に知識をお持ちの方にご助言をいただけることは心強く、多くのことを学ばせていただきました。

今回初めて翻訳に取り組んでみて、今まで以上にウィキペディアが身近なものに感じられた方も多いのではないかと察せられます。
このワークショップ開催にご尽力をいただきました登壇者・司会者のみなさま、参加された方々にお礼申し上げます。


【2018年2月15日開催】情報資源利用研究センター(IRC)設立20周年記念セミナー「人文情報学の現在」

  • 主催:東京外国語大学アジア・アフリカ言語文化研究所情報資源利用研究センター
  • 日時:2018年2月15日14:00–18:00
  • 会場:東京外国語大学アジア・アフリカ言語文化研究所マルチメディア会議室(304)
  • 事前申込不要/無料
  • 趣旨:
    人文情報学(Digital Humanities)は、コンピュータと人文学との架け橋たらんとするものであり、両者の連携を深め、また、その結びつきのありようへの自覚を促すあらたな領域である。
    このたびは、そのような日進月歩の世界の「今」をおふたりの講師からご紹介いただき、また、人文学者の日常でのコンピュータ利用法について、相談に乗っていただく機会が得られた。
    日頃の研究活動を振り返り、また、あらたなる取り組みにつながる場となれば幸いである。
  • プログラム:
  • 14:00–15:30 永崎研宣(人文情報学研究所) 「デジタル化文化資料共有の基盤としてのTEI」
  • 15:40–17:10 北本朝展(人文学オープンデータ共同利用センター/国立情報学研究所) 「情報学と人文学の出会い~ディジタル・シルクロードから人文学オープンデータ共同利用センターへ~」
  • 17:20–18:00 人文情報学クリニック
  • 講師プロフィール:
  • 永崎研宣(ながさき きよのり)
    一般財団法人人文情報学研究所主席研究員。仏教学および人文情報学専攻。
    SAT大正新脩大藏經テキストデータベースをはじめとして、幾多のデジタルアーカイブや研究プロジェクトに携わっている。人文情報学のなかで発達した情報技術の研究・教育や普及活動も盛んに行っており、TEIコンソーシアム東アジア/日本分科会議長でもある。
  • 北本朝展(きたもと あさのぶ)
    情報・システム研究機構データサイエンス共同利用基盤施設人文学オープンデータ共同利用センター(CODH)・センター長、国立情報学研究所准教授。情報学専攻。
    データ駆動型サイエンスに関心をもち、CODHセンター長としては、他機関との連携のもと人文学のデータの蓄積からあらたな成果を生み出し、進めることに注力している。
    (講師プロフィールは主催者によるものです)

 
 
 
 
 

電子辞書プロジェクト: カンナダ語英語日本語辞書
高島淳;峰岸真琴 情報資源タグ:
http://www.aa-ken.jp/edic/kej/
インド共和国カルナータカ州 (Karnataka) の公用語であり、ドラヴィダ語族の主要言語の一つであるカンナダ語 (Kannada 話者人口はおよそ6000万人)の、カンナダ語英語日本語3言語電子辞書。

AA研『カンナダ語辞典』が仏学士院平山郁夫賞を受賞

アジア・アフリカ言語文化研究所(AA研)が2013年に刊行したKannada-English Etymological Dictionaryを編纂した功績により、著者の内田紀彦博士とラージャプローヒト博士がフランス学士院(碑文・文学)の2017年度平山郁夫賞(Prix Ikuo Hirayama)を受賞しました。この賞はフランス語で言う「極東」(アフガニスタン、インド以東のアジア)に関する優れた研究業績を顕彰するものです。両博士に心よりお祝い申し上げます。フランス学士院の公式発表はこちらからご覧いただけます。授賞式は11月にパリで行われます。

内田紀彦博士(元園田学園女子大学教授)は長年にわたりAA研の共同研究員を務められ、ラージャプローヒト博士(元インド諸語中央研究所教授)もAA研の客員教授として2度滞日する一方、母国インドでもAA研との共同研究を続けてこられました。
AA研では、1980年代から1990年代前半に故奈良毅教授が主導した電算機利用によるインド諸言語の国際共同研究を継承・発展させる形で、1990年代後半から高島淳教授(この辞書の編集者でもあります)と内田・ラージャプローヒト両博士を中心にカンナダ語・英語・日本語の3言語電子辞書の構築が進められてきました。
長期にわたるこのプロジェクトは、AA研情報資源利用研究センター(IRC)の支援や文部科学省のCOE拠点形成・特別推進研究(COE)「アジア書字コーパスに基づく文字情報学の構築」(GICAS)プロジェクト等の協力を得て結実し、その成果はカンナダ語英語日本語電子辞書として公開されていますが、書籍の形での刊行を望む声も多かったために、カンナダ語・英語部分のみを2013年度に出版したのが今回受賞したKannada-English Etymological Dictionaryです。この辞書は広く学界から、現時点で最良の辞書として歓迎されました。

AA研究で公開されているカンナダ語英語日本語電子辞書。高島淳教授が構築・編集・公開に尽力した。画像をクリックすると辞書サイトに飛びます。

また、日本語部分については2016年に三省堂より『カンナダ語・日本語辞典』として刊行され、本邦初の本格的なドラヴィダ語の辞書として高く評価されています。

高島淳編、内田紀彦・B.B.ラージャプローヒト著『カンナダ語・日本語辞典』(2016年 三省堂)リンク先では辞書の見本ページが公開されていますのでぜひご覧ください。

 

【2017年11月21日開催】情報資源利用研究センター(IRC)設立20周年記念国際ワークショップ「話芸の競演:インド洋レユニオン島の民話 VS 古典落語」

(終了しました。2017年11月21日)

  • 日時:2017年11月21日(火) 18:30~21:30(18:00開場)
  • 内容:
  1. 開会の辞 星泉(AA研情報資源利用研究センター長)
  2. 小田淳一(AA研所員):ワークショップの説明と演者の紹介
  3. イザベル・シヨン氏&ジャン=ピエール・アカパンディエ氏:レユニオン音楽「マロヤ」の解説と演奏
  4. ジャン=ピエール・アカパンディエ氏の語り:「マロヤの誕生」
  5. 古今亭文菊師匠の落語:「親子酒」
  6. イザベル・シヨン氏の語り:「チジャンとおばけカボチャ」
  7. 質疑応答
  • 使用言語:日本語,英語,レユニオン・クレオル語,フランス語(日本語への逐次通訳あり)
  • 日本語通訳:税所萌葉氏(レユニオン大学大学院博士課程)
  • 参加費:2,000円(カレー&ワンドリンク付き)
  • 事前申し込み:必要

*会場の収容人数の都合で完全予約制となっていますので,参加希望の方は「10月15日」までに
ilcadj1[at]aa.tufs.ac.jp(←[at]を@に置き換えてください。)まで「人数」と共にお申し込み下さい。

  • 共催:AA研情報資源利用研究センター(IRC), 科学研究費(基盤B)「インド洋フランス語系クレオル民話の口演の研究」(代表者:小田 淳一(AA研所員),課題番号:16H05671)
  • 場所:まめ蔵(〒180-0004 東京都武蔵野市吉祥寺本町2-18-15)

  

【2017年11月17日開催】情報資源利用研究センター(IRC)設立20周年記念国際ワークショップ「インド洋レユニオン島の音楽と民話」

このワークショップは,IRCプロジェクトの成果として公開している「インド洋民話」に関連して,実際の語りがどのようなものであるのかを知って頂くために企画されたものです。今回は,インド洋クレオル地域の文化的中心ともいえるレユニオン島(フランス海外県)から,プロの語り手兼音楽家をお二人お招きします。サトウキビ畑が広がる火山島の雰囲気を感じて頂ければ幸いです。(終了しました。2017年11月17日)

  • 日時:2017年11月17日(金) 14:00~17:00
  • 内容:
  1. 小田淳一(AA研):ワークショップの説明と演者の紹介
  2. イザベル・シヨン氏&ジャン=ピエール・アカパンディエ氏:レユニオン音楽「マロヤ」の解説と演奏
  3. ジャン=ピエール・アカパンディエ氏の語り:「マロヤの誕生」
  4. イザベル・シヨン氏の語り:「チジャンとおばけカボチャ」
  5. 質疑応答
  • 使用言語:日本語,英語,レユニオン・クレオル語,フランス語
  • 日本語通訳:税所萌葉氏(レユニオン大学大学院博士課程)
  • 参加費:無料
  • 事前申し込み:不要
  • 主催:情報資源利用研究センター(IRC)
  • 共催:科研費基盤研究B 「インド洋フランス語系クレオル民話の口演の研究」
  • 場所:AA研マルチメディア会議室(304)

◉レユニオン島について◉

インド洋の西,マダガスカルの東に位置するフランス共和国の海外県。

人口約85万人。面積は神奈川県,佐賀県並み。

特産物は砂糖,ラム酒,精油,コーヒー,ヴァニラ。

 

 

◉登壇者プロフィール◉

イザベル・シヨン=メツゲル (Isabelle Cillon-Metzger)

レユニオン地域圏芸術院の演芸科,レユニオン・アイデンティティ擁護協会 (民話の語り) などの研修を修了。20年前から語り手として各地の芸術祭に招聘される傍ら,地元を中心に公立図書館や種々の教育機関からの要請で民話の口演を行っている。また,初等・中等教育の芸術・文化クラスにおける主題の敷衍方法や効果的な即興などの実践的指導や,児童の親を対象とした語りのセミナーなど,教育活動にも参画している。大学等で人類学セミナーや,民話をテーマとした文化講演も行っている。

 

ジャン=ピエール・アカパンディエ (Jean-Pierre Accapandié / Zanpyer Akapandié)

音楽一家に生まれ,10歳から伝統楽器 (特にルーレとジェンベ) の演奏を始める。17歳から楽器演奏の他に楽器製作も始める。最初は打楽器 (カヤンブ,タンブール,ルーレ,ジェンベ,ボーブル)、その後は旋律楽器 (ギター,ンゴニ,バラフォン,ヴァリア、笛) の製作を行い,今日に至る。21歳の時に劇団に座付き音楽家兼コメディアンとして入団。現在は劇作や演出も手がける。民話の語り手としては20年のキャリアがあり,セネガルとマダガスカルという二系統の祖先の文化を受け継ぐことに専念している。